今回は、衣装に模様や紋章、ロゴなどを再現する方法をいくつかご紹介させて頂きたいと思います。
インクジェットプリンタ用シート
まず一つ目が家庭用のインクジェットプリンタでプリントをするタイプです。
パソコンで図案を作り、そのままシートをプリンタでプリントアウトします。
シートは裏がシール状になっているものや、透明になっているものなど様々有り、衣装で主に使用するタイプはTシャツのプリント向けに開発されたものになります。
衣装製作を始めた2001年当時はあまり種類も無かったのですが、その後いろいろな商品が出てきました。
布地状のシートにプリントされたタイプが強度も高く取り扱いがしやすいのでよく使っております。
図案の色数が多い場合はこちらが選択肢に上ります。
ただお洗濯には注意が必要です。ぬれたまま放置しますと色移りや変形などの恐れがありますのですぐに整えて乾かさないといけません。
合成皮革などの切り貼り
次に弊社でよく行う再現方法が、合成皮革などの端がほつれない生地で模様の形に切り衣装本体に縫い付ける方法です。
図案が単純でしたらそれほど手間と時間がかからないのですが、細かくなってきますとミシンのステッチで抑えるのも大変になります。
そのため下の画像程度までの細かさが限界となります。
幅が20c程の大きさです。
生地をカットする工程と縫い付ける工程がありますので手間がかかることから模様が細かい場合は製作費が今回ご紹介する中では一番高くなってしまいます。
その分合皮の厚みにより立体感がでますので、インパクトは大きいです。
カッティングプロッタ用アイロンプリント
そして今回新たに再現方法として加わったのが、カッティングプロッタを使用したアイロンプリントです。
こちらのプリンタのような機械。これはプリンタのヘッドに当たる部分がカッター刃になっており、薄い紙やシートを、パソコンで作った図案通りにカットしてくれるものです。かなり細かい精度でカットができますのではさみで切るよりもすばやく正確にできあがります。
専用のアイロンプリントシートを使って衣装にプリントしたものがこちらです。
黒色と金色2色のシートを使用しておりますが、正確にカットができますので並べてもほとんど隙間が空きません。人間が手作業でカットした場合どうしてもずれて隙間が空くことがありますので、とても便利です。
アイロンした際にシートの樹脂が溶けて縫い目の中にも入り込みますので、縫い目線の上にもきれいに貼ることができます。
条件が整えば、洗濯機で洗うことも、ドライクリーニングも可能です。
合皮の切り貼りですと柄や模様が細かくなるほど費用が上がってしまいましたが、この方法ですとある程度費用を抑えることが可能です。
それぞれの長所と短所
多色使い | 製作費 | 洗濯 | はがれやすさ | |
インクジェットプリンタ用シート | フルカラー | 低 | △ | ややはがれやすい |
合成皮革などの切り貼り | 単色 | 低~高 | ○ | はがれにくい |
カッティングプロッタ用アイロンプリント | 単色 | 中 | ○ | はがれにくい |
製作の際には、資料を拝見して最適な方法をご提案させて頂きます。
ご不明な箇所がございましたらお気軽にご質問くださいませ。
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